以下に蝶/蛾、カブトムシ,クワガタムシの飼育方法に関する概要を記載します。まず全体的な流れを、以下を参照し理解し、その上で必要に応じて図鑑等で調べてみてください。
昆虫達との生活をとおして、気持ちの安らぎが生まれるといいですね。


蝶、蛾の飼育方法
卵もしくは越冬幼虫を飼育する場合には下記のことに注意してください。

(1)孵化は自然状態では日照時間と温度によって促進されてきます。幼虫の活動も卵と同じです。この為、暦の上でまだ春が来ないうちに日当たりの良い廊下やお風呂場に持ち出すことはやめてください。

(2)幼虫は食草がないと生きられませんから、飼育するときは必ずその幼虫が食べる食草を事前に用意しておきます。(例:オオムラサキ、ゴマダラチョウ、ヒオドシチョウなど→エノキ)食草はなるべく鉢植えなどの根付きのものを用意しておいてください。 

(3)食草が芽を出してきたら、卵の産み付けられた枝を食草に縛り付けたり、幼虫を食草に移したりします。

(4)その時期がくるまでは卵や幼虫はプラスチック・ボックスなどに入れ、冷蔵庫の野菜室などに保管しておきます。

(5)食草に幼虫を移し替えるときはやわらかい筆の先で幼虫を移し替えます。決して指先やピンセットなどは使用しないで下さい。

(6)食草は充分用意します。

(7)幼虫の天敵(寄生蜂など)から守る為、白い捕虫網や白い広巾の寒冷紗(かんれいしゃ)で作った袋をかけましょう。日の光、風、雨は自然現象ですから、あまりひどくなければそのままにしておきます。

(8)5回位の脱皮が終わり孵化しましたら、蛹(さなぎ)の付いている枝ごと取り外せるなら取り込んで、比較的日の当たらない風通しの良いところに枝ごと固定しておきます。(7)の袋などにそのまま入れておくのでも良いと思います。

(9)蛹を枝ごと取り込んでおくときは、時々少し霧吹きで水をかけます。ほんの少しです。

(10)(2)で述べましたように、食草は蝶や蛾の種類で異なりますから、事前に充分調べておく必要があります。図書館などへ行き、図鑑などを利用します。

以下に参考例として、食草の対応表を記載します。参照下さい。

アゲハチョウ ミカン、キンカン、ダイダイなどの柑橘類
キアゲハ ニンジン、アシタバ、セリなどのセリ科
クロアゲハ アゲハチョウと同じ
ジャコウアゲハ ウマノスズクサ
モンシロチョウ キャベツ、アブラナなどの十字花植物(ツマキチョウも同じ)
ツマグロヒョウモン スミレ類
ルリタテハ ユリ
ギフチョウ カンアオイ
カラスアゲハ コクサギ、ハマセンダンなど
アカシジミ コナラ(ウラナミアカシジミ、ミズイロオナガシジミ、オオミドリシジミも同じ)
ミドリシジミ ハンノキ、ヤマハンノキ
ウスバアゲハ ムラサキケマン


カブトムシの飼育方法
簡単に飼育することができ、幼虫も蛹化、羽化させることもできます。ただし、次のことに注意して下さい。

(1)決して飼育箱に成虫を何頭も入れて飼育しないで下さい。例えば:36cm×21cm×深さ23cmの飼育ケースを例にとりますと、養殖マットを深さ約10〜12cm位いれて成虫はオス・メス各2頭位入れておきます。

(2)上記の飼育箱の空間にはクヌギの小枝などを斜めに入れ、登りやすくしておきます。

(3)餌は、甘みのある汁・果物(ハチミツ、砂糖水、スイカ)などを喜んで食べますが甘みが多すぎますと長生きしませんから、できれば砂糖水を薄味にしてガーゼに吸い取らせ、そのガーゼを皿に入れて皿ごと土の上に置いておきます。

(4)大変な力持ちで、昼間おとなしいカブトムシも夜行性ですので、夜ともなると活動を開始し、ツノや頭で飼育ケースの蓋を押し上げ逃げ出します。そのため、夜は蓋が容易に持ち上がらないような工夫をする必要があります。

(5)卵を土中(マットの中)に産み付けたと思ったら、成虫は全部別のケースに移し、更にマットを入れ深さ15cm位までにしておきます。

(6)幼虫で越冬しますが冬眠するのではありません。養殖マットは彼等にしてみればまわりが全部食料なのですから冬の間に3歳位までに成長し、春には5歳、約7〜8cm位のコロコロな幼虫になるのが自然の姿です。

(7)冬の間はできれば週1回か2週に1回くらい世話をします。ビニール布地にマットの土を広げ、日光にあて充分乾燥と殺菌を心がけましょう。このとき、幼虫は綿などをつめた小箱にに入れておきます。養殖マットは幼虫が出した糞が相当たまっていますが、土の色とあまり変わりのない丸い形(大豆くらいの大きさ)ですので、砂こしで土と糞とをよりわけ、マットを追加して、また新しいベッドを作り幼虫を入れて下さい。幼虫は必ず土深いところに入れてやりましょう。幼虫を手で触ることはできるだけ避けてください。

(8)もっとも注意することの一つは湿り気の問題です。土の入れ替えの時に霧吹きで水を吹きかけますが、この時水の量が多すぎますとカビが発生を促し、幼虫や蛹が死亡する原因となります。逆に乾きすぎますと幼虫は充分な採食をすることができません。マットの土を手で握ってみて(握り寿司のように)土が手や指の形のまま、広げた手の上にいつまでもあれば水が多すぎます。広げた手の上で すぐ形が崩れるようでしたら乾燥しずぎです。この中間くらいが良いのです。

(9)蛹化しましたら、もう世話をせず、時々霧吹きで水を表面に少々吹きかけておきます。

(10)飼育箱はできれば自然状態と同じような場所に置いておくのが良いのですが・・・。

(11)幼虫や蛹に万一ダニが寄生しましたら、やわらかい筆の先かブラシできれいに落としてください。

クワガタムシ
クワガタの飼育は、カブトムシの飼育に比べて大変難しいものです。ポイントは餌にあります。卵はクヌギの朽木などにしますが、飼育の場合には養殖マットでは少し無理があります。

(1)卵が産まれましたら広口ビンで1頭ずつ入れて飼います。

(2)広口ビンはなるべく瓶の直径が10cm位の大きいものを利用します。

(3)飼育マットはクワガタ専用のものが必要です。

(4)成虫の餌は薄めの砂糖水もしくは市販のクワガタゼリーなどを用います。

(5)成虫の餌はできればオス・メス各1頭ずつしか入れないのが成功の秘訣です。
(6)その他の世話はカブトムシの場合とほとんど同じです。

(7)カブトムシは1年しか生きませんが(時々例外はあります)、クワガタムシは上手に飼育すれば数年生きていて楽しませてくれます。この場合、クワガタの成虫は冬の間マットの入ったビンに入れそのまま冷蔵庫の野菜室に入れておき、春がきましたら飼育ケースに出すようにすると良いでしょう。