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この章では、昆虫採集のしかたについて記載します。

ここに記載する内容は非常に広い範囲の昆虫達に対してのコメントです。そのため、各々の昆虫に対する細かい説明は記載していません。いろいろ興味を持って調べる事で、また知識も本当に自分のものになると思います。

とはいえ、調べようが無い内容もありますので、私のわかる範囲で、各々の昆虫に対する質問や、内容に関する問い合わせも、随時受け付けていますので、メール にて問い合わせ下さい。では、始めます。

はじめに

一般的に、昆虫採取は夏だけのものとおもわれがちですが、実際には一年中行えます。春から夏をへて秋までは、野山でかずかずの昆虫を採集できますが、秋が深まってくると、昆虫達の姿をみかけなくなりますよね。
昆虫達は、次の春に備えて種々の場所で卵か幼虫か、蛹の姿で潜んでいるものや、成虫で冬眠に入ったりしています。
山の中の落ち葉の下には、蝶の蛹が、また、日当たりのいい石垣の石の下にはオサムシの成虫が越冬しています。いろいろ覗いてみてはいかがでしょうか。このように、昆虫採集は、春から秋が一番とおもわれがちですが、冬でもいろいろな形で行う事が出来ます。

昆虫採集の手引きを書くにあたり、はじめにこの場を借りて一つ御願いがあります。それは、むやみに昆虫を乱獲しないで欲しいという事です。奄美大島でのクワガタの乱獲をはじめ、一部の心無い業者だけではなく、一般の採集者の方にも、乱獲の傾向が多く見られます。昆虫も、この世に生まれてきた命ある生き物です。また、我々をたのしませてくれるよき友達でもあります。特に、同一種の個体を、ただ、自慢するためだけに集める行為は、生態系のバランスを崩すことに繋がるため、決して行わないで下さい。

余談ではありますが、当サイトで販売している昆虫や蝶の標本は、この考え方をベースにしており、同一種を沢山の取り寄せる事は、一切行っておりません(これが、バックオーダーの原因になっております。申し訳ありません。)研究や勉強は大切な事ですが、昆虫にも生きる権利があります。むやみに捕らえたり、殺したりしないように、重ねて御願い致します。


1.昆虫のすんでいる場所を把握する
虫達は必ず種類によってすんでいる場所(生息地)が決まっています。まず最初に採集したい昆虫がどんなところに住んでいるか、見極める事が大切です。一般的にいって、昆虫の生息場所は、その幼虫が成長するために必要な食べ物のある場所に近いと言えます。下記に例をあげてみます。図鑑や専門書を用いて調べてみてください。
モンシロチョウ ナタネ、ダイコンなど
タテハチョウ類 アザミ、獣ふん、ゴミの堆積場
ミドリシジミ類 なら、カシ、ブナ、ハンなど
タマムシ類 朽木の多いところ
カミキリ類 朽木、マツなどの多いところ



2.昆虫の活動時間を把握する
昆虫は種類によって動き回る時間が異なります。どの種が、いつ頃活動するかを知っておくと大変採集に有効です。また、下記に例をあげてみます。
アゲハチョウ科 主として朝から午後3時まで
タテハチョウ科 主として昼間から夕刻にかけて
カブトムシ、クワガタムシ 朝10時頃から翌朝6時まで



3.昆虫の特性を利用する
昆虫には、種により様々な特徴があります。この特性を利用するのも、採集の効果的は方法の一つです。

「蝶道」
蝶には自分の飛ぶポイントを決めるものいます。この木の間から現れて、この花にとまり、この梢の上をとおってあの木へゆく、と言った具合です。
この習性を知っていると、一度捕獲するのに失敗しても、そこに居れば、2度目の捕獲に成功する可能性がたかくなります。

「テリトリー」
他の動物と同じく、蝶や蜂なども自分の領土をもち、そこに侵入してくるほかの昆虫を追い払う性質があります。蝶では、特にタテハチョウ科のものが目に付きます。タテハの採集には効果的な目安となります。



4.トラップ採集法
昆虫こよっては、トラップ(罠)に簡単にかかる物があります。たとえば、

「オサムシ」
夜になるまでに缶詰の空き缶を地面に埋め、中にビールを少し入れておきます。オサムシはビールに引かれて空き缶の中に落ちこみ、朝まで中でうろうろしています。この場合、空き缶と地面が一直線になるようにします。野原や山間の石垣の近くにしかけます。

「センチコガネ」
牛糞を好むため、牛糞を取ってきて、特定のところにおいておきます。暫くしてから牛糞の下側を見れば、良く見つかります。山道に置くのがベストだと思います。

「カブトムシ」
黒砂糖を水で溶かしドロドロに煮た液を、クヌギ林の一本の幹に塗りつけます。夕刻までにこれを行い、夜9時から翌朝6時ぐらいの間に、集まってきたものを捕獲します。
また、このミツは、オオムラサキやキマダラヒカゲなども好物で、朝10時頃にはこれらにであえるかもしれません。

「甲虫一般」
灯火採集法を行えば、いろいろな甲虫に出会えるかもしれません。まず、山地の平らなところに竹ざおを2本たてます。その間に白い布地をはります。次に、その下に大きく白地の布を敷きます。手前側にアセチレン灯や焚き火などを設置し、夜になった段階で、明るくします。カブトやクワガタなどの甲虫類は明かりをめがけてとんできて、竹ざおに張った布にぶつかり下に落ちます。この方法では、甲虫のほかに、オオミズアオ、スズメガ、ヤガなどの蛾も採集できます。ただし、火を用いるため、危険性があるため、注意して行ってください。(いろいろな昆虫が集まるので、おもしろいんですが。)


以上が昆虫採集入門のコラムとなります。この内容を元にいろいろな書籍にて見解を深め、有意義な昆虫採集を行ってみてください。「はじめに」の部分でも触れましたが、昆虫の乱獲が行われない事をねがってやみません。